2013年10月26日(土)、学び合い(愛)をコンセプトに、開催者・参加者双方向の楽しい研修会を目指し、約170名が集う中、手稲渓仁会病院渓仁会ホールにて第2回地方会を開催しました。
(プログラム参照)
第1セッションでは、実践報告として道内実務者3名の方が日々の多忙な業務の中、大きな勇気とやる気をもってご施設での実践内容を報告して下さいました。「自院のことしかわからない」、「他施設でどういうことをやっているのか聞きたい」と思う多くの実務者にとって、どのご発表も現場感が満載で、大変参考になる内容でした。
次に、今回の特別企画「ワールドカフェ」は、テーマを「現場の悩み」と題し、事前に参加希望を募った文書作成・電子カルテ代行入力・他職種との役割分担・医師とのコミュニケーションの4つのカテゴリー、計25グループで行いました。一番参加希望の多かったのは、「他職種との役割分担」で、現状の医師事務作業補助者の悩みが浮き彫りとなった結果でした。
ワールドカフェは、世話人10人全員が初挑戦で不安要素も多く、大人数の会場内の混乱を避けるため、世話人会で協議を重ね、オリジナルにかなり手を加えた独自の手法(変法)の「2013北海道地方会版ワールドカフェ」で行いました。しかし、最後に行ったアンケートでは、大変な好評をいただき、「次回はワールドカフェをもっと重点的にやってほしい」、「職場でも生かせる手法だと思った」、「思ったよりリラックスして参加できてよかった」、「おもしろかったので是非また参加したい」などといったお声がたくさんありました。ファシリテーターの時計台記念病院循環器内科医師の佐藤勝彦先生、北海道大野病院メディカルクラーク科の渋谷さんは初タッグにもかかわらず、抜群のコンビネーションでした。
各グループの発表(共有)は、実務者の現場の生の声に加え、医師である世話人の札幌白石記念病院高橋先生や研究会の佐藤先生・瀬戸先生、ファシリテーター佐藤先生が入られたことで、施設を超え医師と実務者双方向の有意義な楽しいディスカッションとなり、終了しました。
最後のセッションでは、はじめに国立国語研究所「病院の言葉」委員会「病院の言葉を分かりやすく」という書籍を用いた専門用語の事務職員向けレクチャーを行い、サプライズで高橋先生が本題に関連した「MRIとCTの違いについて」、それぞれの検査に適した疾患などを実際の画像を示しながら大変わかりやすくレクチャーして下さいました。
台風27号が26日に関東直撃予報であったため、直前まで来道が危ぶまれた招待講演の産労総合研究所『医事業務』編集部編集長の田中さまからは、これまで誌面にて取り上げられた全国の取り組み事例に加え、病院事務職員全体に広く焦点を当て、「事務職員が一致団結しなければ、真の医師事務作業をサポートすることはできない」といった、皆が自分たちの院内での立ち位置を振り返ることのできる、心に響くご提言をいただきました。
特別講演の手稲渓仁会病院心臓血管外科栗本先生からは、医師事務作業補助員として患者さんが気持ち良く治療を受け満足して退院頂くために、将来への期待を込めて以下のご提言がありました。
また、大学病院勤務時にストレスで薄くなってしまった毛髪が、手稲渓仁会病院に勤務以来10ヶ月で生えてきたというご自身の写真が公開され、参加者全員に笑いと衝撃を与えました。
後日、参加された方より「私もドクターの毛が生えるよう頑張ります」とのメールをいただきました(笑)。
多くの実務者の方がそう思われたのではないでしょうか。
当日はあっという間に時間が過ぎ、終了時間が大幅に遅くなってしまいました。特に遠方からお越しの方々には、ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
最後になりますが、無事盛会にて終了することができ、世話人のみなさまはじめ、今回ご参加下さったみなさま、実務者の方を参加させて下さったご施設の管理者のみなさま、ワールドカフェのホスト役を快諾下さったみなさま、会の開催・設営にご支援下さったすべてのみなさまに心より深く感謝を申し上げ、第2回北海道地方会報告とさせていただきます。
NPO法人 日本医師事務作業補助研究会 副理事長
医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院 医療秘書課
南木 由美
(第2回北海道地方会 代表世話人)