NPO法人日本医師事務作業補助研究会 第3回北海道地方会開催
開催日:平成26年10月25日(土)14:00~18:00
会 場:手稲渓仁会病院 小ホール
2014年4月、北海道支部が設立され、支部としての活動を開始いたしました。今回の地方会は、支部として初めて開催する地方会となり、参加者171名、御来賓を6名お招きし、世話人を含め計187名の方にご参加いただき、大変盛況な会とすることができました。
今回も北海道中の60以上の施設から実務者のみならず、管理者の方にもご参加をいただき、医師事務作業補助者業務への関心の高さを再認識いたしました。当支部では、北海道の医師事務作業補助者の業務・地位確立を目的とし、教育の機会の提供等、医師事務作業補助者に関わる皆様にお役立ていただける活動を継続していきたいと考えております。
実務報告
今回は、下記2施設より現状の医師事務作業補助業務を発表いただきました。
①社会医療法人孝仁会釧路孝仁会記念病院 医局クラーク 吉川 容代様
釧路孝仁会病院からは、クラークの日常業務をご発表いただきました。各科にクラークが配置されている状況の中、情報の共有化を目的として、クラークミーティングを実施されているとのことでした。また、多数の書類業務をこなさなければならない中、各科の書類業務進捗を共有フォルダにて共有化されている点も参考になりました。医師事務作業補助者の配置では、診療科をまたいでの配置になることも多く、それぞれの業務内容を知らないこともあるようです。院内での医師事務作業補助者同士の情報共有の重要性を改めて教えていただきました。
②特定医療法人医翔会 札幌白石記念病院 医局秘書室 主任 本間 真由
当院での医師事務作業補助者業務について、配置管理者の立場から発表しました。組織として間もない状況の中で、業務の内容を見える化し、マニュアルを作成しています。医師事務作業補助者の業務確立に向けては、院内でのマニュアル作成と他部署との業務調整が不可欠となります。今後も他職種への業務内容の周知とともに、院内における業務内容の確立及び拡大を図っていきたいと考えております。
実務講演
第3回北海道地方会では、書類記載業務にスポットを当てました。実務講演では、日本生命保険相互会社様より、生命保険診断書記載のポイントと題し、生命保険診断書の流れと記載注意事項について、お話しいただきました。普段、業務の一環として書いている生命保険診断書ですが、保険給付金の支払いまでの流れや、細かい記載事項が求める情報の内容等を聞くことができ、大変参考になりました。
講演後もたくさんの質問が会場から寄せられ、医師事務作業補助者の書類業務への関心の高さが見受けられました。
ワールドカフェ
本年も、昨年に引き続き、ワールドカフェを実施 いたしました。今年のテーマは、「今日の学び・明日の実務~知る・理解する・行動する~」 。昨年のアンケートを参考にして、病院規模別にグループを分けました。グループ毎に活発な議論が行われました。参加者からは、「他施設の状況が知れてよかった。」「参考になる話を聞けてよかった」等のご意見をいただくことができました。また、参加者の皆様にも明日から実践できるヒントをお持ち帰りいただくことができたのではないかと思います。他院の医師事務作業補助者の業務内容を共有する場として、重要な時間となることが再認識されました。今後の地方会でもワールドカフェの開催をしていきたいと思います。
医学講演
今回は、世話人のお一人でもある時計台記念病院循環器センターセンター長 佐藤勝彦先生にご講演をいただきました。「そうだったのか!最新の循環器診療~ここまでできる低侵襲治療~」という題名で、最新の循環器治療について、お話しいただきました。医師事務作業補助者には、医学知識の習得が業務上必須となります。参加者からも「大変わかりやすかった」と大好評でした。
支部設立後、初めての地方会となりました。不慣れな点もありましたが、多数の方のご協力により、無事会を開催することができました。世話人一同、今後とも皆様のお役に立てる地方会を開催していきたいと考えています。
報告者:札幌白石記念病院 本間 真由
(日本医師事務作業補助研究会 北海道支部 事務局)