NPO法人 日本医師事務作業補助研究会
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第4回石川地方会 活動報告
「教育のネットワークを広げよう」

 平成27年5月23日、こまつ芸術劇場うらら2階会議室にて、第4回石川地方会を開催致しました。県内外より110名(会員70名 一般40名)の方にご参加いただきました。


開会の挨拶


日本医師事務作業補助研究会理事長

 開会の挨拶では、矢口 智子(NPO 法人日本医師事務作業補助研究会理事長)より 「1年間、教育ワーキンググループ(以下、教育WG)で取り組んできたOn-JT(病院間での相互教育)を実際に行い、それぞれの病院に持ち帰ってどんな風に活かしたかなどの成果発表を楽しみにしています」 と述べられました。




基調講演「地域包括システムの構築と介護保険制度の改正」


講師 三浦さん

講師:三浦靖子(石川県健康福祉部次長兼長寿社会課長)


 地域包括ケアシステムとは団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて、高齢者が住み慣れた地域で生活を継続できるようにするためのものであり、それに向けた介護保険制度の改正の主な内容についてご講演頂きました。地域包括ケアシステムを構築させるための手段として、医療・介護連携、認知症施策、地域ケア会議、生活支援、介護予防の取り組みの充実・強化が必要であり、これらを市町村が中心となって取り組むことで、地域で高齢者を支える社会が実現されることなどが述べられました。その後、平成27年度の介護報酬改正の内容についてご講演頂きました。10年後に迫った超高齢化社会に向け、様々な対策が講じられていることがわかり、大変勉強になりました。



支部活動報告


全国支部 矢口智子(NPO 法人日本医師事務作業補助研究会理事長)

日本医師事務作業補助研究会理事長 矢口

 日本医師事務作業補助研究会の目的、目的達成のための手段について述べられたあと、全国支部(宮崎県支部、大阪府支部、広島県支部、北海道支部、愛知・岐阜支部、東京都支部)の活動について報告され、「医師事務作業補助者の発展のために各地の支部活動へのご参加、ご意見よろしくお願い致します」と述べられました。




石川県支部 越後加代子(石川県支部長)

石川県支部長 越後

 石川県支部の世話人会メンバーの紹介、教育ワーキンググループのメンバー紹介がありました。支部の活動について、地方会は石川県内の全病院を対象にしており、発表や講演が中心であること、地区会は能登・金沢・加賀の身近な病院を対象にしており、情報や意見交換が中心であることが述べられました。その後、支部の平成22年からの活動報告、今後の全国大会や地区会の日程について報告がありました。



活動報告「On-JTから考える医師事務作業補助者の教育」


~石川県支部教育ワーキンググループの活動報告~


 まず座長である越後加代子石川県支部長より、当支部では医師事務作業補助者の教育について悩みが寄せられるようになり、実務者の教育を重要課題のひとつと考え、ボトムアップを目的に、石川県内6病院の実務者をメンバーとした教育ワーキンググループ(以下教育WG)発足した経緯について述べられました。実務者の教育をOn-JT とOff-JT の2つの視点から考え、On-JT は病院間での相互教育、Off-JT はセミナーの企画の実現までの取り組みについて報告をされました。


教育WG 各病院の実務者

 そのあと教育WG 各病院の実務者からのOn-JT 活動報告がありました。


他病院の見学を終え、お互いの苦労を理解し合うことができ気軽に連絡を取り合える関係を築けたことや、自院の問題点や課題に気づき業務改善につながったことなど、On-JT 活動による成果を述べられました。会場からは、環境やシステムの違う病院で相互教育を行うことについての支障の有無や、見学を受け入れた病院に対して、他の病院の方々に教えることを経験してどのように感じたかなどの質問がありました。最後に、越後支部長より、「On-JT 相互教育を利用して頂き、教育のネットワークを広げていきましょう」と呼びかけがありました。



グループディスカッション


 グループディスカッションでは、ティータイムを交えテーブルごとに「医師事務作業補助者のネーミング」について話し合いました。

 私たちの職種は病院ごとにそれぞれ違う呼称があります。今後、自分たちの仕事を広く世間に認めて貰い、仲間を増やしていく為には呼称を統一する必要があります。今回、ネーミングについて考える事で今後私たちがどうなりたいかや医師事務作業補助者の本質を考える良い機会になったと思います。話し合いでは、“業務内容を整理し専門性を高めたい” “自分たちは医師の補助だけではない” “プライドを持って仕事をしたい” など前向きな意見が多く聞かれました。最後に、矢口理事長が早々に皆さんの意見を整理し、呼称を統一したいと話されていました。



閉会の挨拶


石川県支部顧問 上田 博先生

 最後に当支部顧問の上田 博先生より、

 「Boys, be ambitious like this old man(少年よ大志を抱け、この老人の如く)の精神で野心的に更にレベルアップして頑張って下さい」

と激励の言葉をいただき閉会となりました。





地方会をとおして


 教育というテーマで石川県支部では継続的に活動を続けてきました。昨年11月には実務者向けの教育セミナー『かがやきセミナー』を開催、今回の地方会では石川県の病院に向けて行った「業務に関するアンケート調査」の結果をもとに、教育WG6病院内でOn-JT を実施し参加者の皆様に報告することができました。0n-JT 活動報告の発表内容から、見学を受け入れた病院も見学に行った病院も、気付きのみで終わらず、それを行動から変化へとかえ、業務改善や目標設定につながったことが理解でき、また自分達の業務内容を考える良い機会となりました。地方会終了後のアンケート結果からも前向きなご意見を多数いただきました。これを機会に、今後、病院間での相互教育の輪が広がるよう皆さんとともに前進したいと思います。

 最後に、開催にあたりご尽力いただきました関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。



                                 第4回石川地方会

幹事病院 やわたメディカルセンター医療秘書課




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