NPO法人 日本医師事務作業補助研究会
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第1回能登地区会 活動報告| 石川県支部

 平成25年8月24日(土)、恵寿総合病院にて第1回能登地区会が開催され、能登地区で勤務されている実務者約30名のご参加をいただきました。


 本研究会の矢口理事長から、「医師事務作業補助者の現状と能登地区の皆さんへの期待」と題し、病院勤務医の負担軽減の状況調査の内容や、医師事務作業補助者の業務環境に関する現状、医師事務作業補助者の発展の段階と能登地区の皆さんへの期待について講演がありました。勤務医がどのようなことに負担に感じているのかを捉えながら業務計画を立て、導入効果を図ることが重要とのことです。また、医師事務作業補助者の発展の段階としては、実務者の提案による自主的な業務拡大により職種としての確立を目指す段階にあることが示されました。


 一般演題①では、珠洲市総合病院の三上豊子さん(医療情報管理係 係長)から、「情報共有化の取り組み~業務の効率化を目指して~」の発表がありました。業務内容が拡大し、人数が増えるにつれて、「相談できない」「休みがとれない」といった悩みがでてきたのだそうです。そのため「共通認識を持つ!~担当制からチーム制へ~」という目標を掲げ、①仕事の分担や役割の見直し②マニュアル作成による業務の効率化③お互いに助け合える環境作り に取り組んできた成果を、発表されました。


 一般演題②では、公立能登総合病院の相原美樹さん(診療支援課 医療秘書グループ)から、「公立能登総合病院における医師事務作業補助者業務」について発表がありました。業務に取り組んだ順番は、医師が負担に感じていた順番であり、①退院時サマリ②がん登録③各種書類の代行作成④外来診察代行入力であったそうです。その他、回診時代行入力や手術記録の代行入力、NCD登録等も行っており、業務が多岐に渡るため情報共有が難しいという課題があるとのことでした。勉強会を実施することにより専門分野の医学知識を向上させ、病院勤務医の事務負担の軽減を目指したいと述べられました。


 一般演題③では、恵寿総合病院の瀬戸亜矢さん(医療秘書課)から、「能登地区における医師事務作業補助業務の現状」について、アンケート結果の報告がありました。能登地区にある7病院からいただいた回答をもとに、施設基準や人数、雇用形態、院内所属部署名、現在の業務内容、書類作成補助の内容、今後行う予定の業務、等についての発表があり、他院の取り組みを知ることにより今後ますます情報交換ができそうに思うとの声があがりました。


 その後、恵寿総合病院の石川道子さん(医療秘書課 係長)の司会により、事前アンケートの結果をもとにした意見交換会が行われました。


 ・どのような業務を行ってもらえばいいかで迷うことがある

 ・医療用語、略語等の知識不足

 ・派遣職員ばかりの構成であり、急な対応については、派遣職員の判断でできず苦慮している

 ・病棟看護師より、医師への確認事項、オーダー依頼や変更、状態報告等の電話が多い

 ・現場での業務の線引き(本来の業務と看護業務の一部)


第1回能登地区会の様子

等について、活発な意見交換がありました。実務者だけでは出ない答えもありましたが、宮森先生(恵寿総合病院 副院長)や多賀先生(芳珠記念病院 副院長)の指導をいただきながら、ヒントを得ることができたと思います。


 他院の取り組みや工夫を共有し合うことで、それぞれが抱えている課題の解決策が少しでも得られたのではないでしょうか。医師事務作業補助者同士が集うことが刺激となり、モチベーションの向上も図られたと思います。能登地区は医師不足が深刻な地域であり、今後も医師事務作業補助者の活躍が期待されます。業務発展に向け、今後も頑張っていきましょう。



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