NPO法人 日本医師事務作業補助研究会
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第1回東京地方会開催報告
「医師事務作業補助者の実践力向上に向けて」

 第1回東京地方会は、12月7日(土)に東京医療保健大学五反田キャンパスで開催されました。東京での行事は、2012年4月の「配置管理者セミナーin東京」以来ということもあり、都内をはじめ近県からも多くのご参加をいただきました。

第1回東京地方会発表風景

 はじめに、日本医師事務作業補助研究会の矢口理事長から、「医師事務作業補助者の役割の追及」と題して、診療報酬改定など時代の変化も受けつつ、医師事務作業補助者がこれからどのような方向に向かっているか講演して頂きました。


 次に、参加型ワークショップの「事例報告」では4病院の発表が行われました。

 初めに荻窪病院の志村さんから発表がありました。荻窪病院のメディカルアシスタント室の人数はとても厚い医師事務作業補助者の配置をされ、診療科ごとに配置を行い、多岐に渡った支援を行っていました。目標として、「迅速かつ正確な医師事務作業補助業務を遂行し、思いやりの精神で信頼される医療の提供に貢献すること」や、「事務的な対応にとどまらない、暖かく人間味豊かな対応を心掛けること」を掲げていました。

 次は、等潤病院の山内さん、安岡さんが発表されました。文書作成や診療補助業務の流れをご発表されました。外来の電子カルテ入力だけでなく、病棟の回診時に電子カルテ入力を行っており、医師の診療に密着した支援を行っていました。

 立川病院の松野さんからは、書類作成の効率化への取り組みをご紹介いただきました。文書作成に対して現状把握や問題抽出を行い、効率的に業務を行うための工夫をされていました。効率化により、捻出した時間で業務拡充を実現されていました。

 亀有病院の宮澤さんからは、東大病院総合研修センターで行われている、「高度医療クラーク養成講座」のカリキュラムをご紹介いただきました。講座では、専門的で密度の高い集中したプログラムが行われていました。

 事例報告の最後には、NECより電子カルテ代行入力機能のデモンストレーションを見せていただき、代行入力の具体的なイメージを掴むことが出来ました。


 事例報告の次は、文書作成と代行入力のグループに分かれて、情報交換を行いました。現状と課題を共有し、実践力向上のために何が必要かを考えていきました。

 発表は「フリップボードにひと言、一分間で。」という制約がありましたが、話に熱中している中でも、みなさん上手くまとめられ、班の中で話し合われた話題を全グループが発表していきました。

書類作成と代行入力に共通して多く話題にあがっていたのは、スキルアップと教育でした。代行入力ではコミュニケーションの話題も多くみられました。

第1回東京地方会ワークショップ

 最後に、新札幌恵愛会病院・病院長の八十島孝博先生から、「病院全体で取り組むクラーク業務の開発」について講演いただきました。このご講演では、少子高齢社会が進んでいく中で医師をはじめ医療従事者の働き方が変わっていくこと、その中で医師事務作業補助者の役割も広がっていくだろう、とのお話を頂きました。それと同時に、時代の変化に対応していく柔軟性や、あらゆる職種と良好な関係を構築できるコミュニケーション力、そして病院全体のことを考えられる広い視野の必要性について強調して頂きました。


 閉会に際しては、亀有病院・理事長の石川博久先生から、今後ますます医師事務作業補助者の役割が広がることを実感したところで、これからも地元でともに学び合っていけるよう応援したいと力強いお言葉をいただきました。




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